カンボジア旅行記……と言う程の物でもなく。
突然。作家友達とカンボジアに行って参りました。目的地の紆余曲折を経て、申し込んだのがおよそ10日前。
目当ては勿論アンコールワットだったわけですが、友人の友人で、以前海外協力隊で現地に赴任していた方が、再度カンボジアを訪れるというのでそれに便乗させて頂いたのです。私の旅行モットーは『現地民(笑)に続け』なので(笑)

前もって『遺跡以外何もない』と聞いてはいたのですが、本当に何もない所だった……というと語弊があるかな。

とりあえず、時期柄、暑かったし、湿気も日本以上だったです。
筋トレの成果か、遺跡登りは平気だったものの、天候にやられて後半ちょびっとヘバリました。所詮は軟弱な都会っ子なんですよね…(涙)
お約束なアンコールワット
幽かにアンコールワット。バルーンから。
旅前半はツアーで遺跡巡り。

クメール人のガイドさんがとても日本語の上手な良い方だったので(しかも可愛いv)とても楽しく、分かり易く巡ることが出来ました。
遺跡はもう、予想以上に素晴らしかった。でかいし、細かい。レリーフに描かれている世界観も、ものすごく表現豊かで驚きました。
例によって、素材写真を撮りまくっておりましたが、ファインダーに入りきる大きさじゃないんですよね…

予備知識をほとんど入れずに行ったワタクシ…遺跡と言えばアンコールワットくらいしか知りませんでした。
でも、他にもたくさんクメール時代の遺跡があるんですね。どっちかというと、アンコールトムの方が好きかも。

タ・プロムでは石の遺跡を浸食する木々の生命力に圧倒されました!
現地の方々にしてみれば、完全な形の遺跡の方が貴重なのかも知れませんが、壊れゆくモノ・欠けたモノに魅力を感じてしまうんだよなあ……
あ、でもアンコールワットにも登れて嬉しかったー!

その他、アプサラダンスを観たりソバエク(影絵)を観たりと、珍しく絵に描いたような観光客をいたしましたとさ。
タ・プロム。雰囲気バッチリ。
アンコールワット内部。
一転、後半は友人の友人と合流して、市場に行ったり、地雷博物館に行ったり、日本のNGOが経営しているレストラン(ストリートチルドレンや地雷被害者の子ども達の職業訓練所)に連れて行ってもらったり……カンボジアという国の現状を解説付きで覗かせて頂きました。
何というか…いろんな意味で複雑で、どう表現して良いか分からないです。戦後の日本とオーバーラップする部分もあり、全く異なる部分もあり……

カンボジアは、
かつて世界でも有数の文明と規模を誇り、巨大な建造物を築く程豊かだった国であり……度重なる戦争と内戦によってその多くを失ってしまった国なのだそうです。特に内戦では知識層が虐殺の対象だったそうで、指針となるべき人材(政治家はもとより研究者、教育者など)の不足が、現在のカンボジアの貧しさそのものであるような印象を受けました。

経済が発展することだけが豊かさだとは思いません。
あるがままの自然の中で、あるがままに生きることもとても豊かだと思うし、そもそも貧しいことがいけないとも思わない。
それはおのおの違うから、何が正しいとは言い切れません。

だからこそ、経済的な意味からだけでなく、豊かさや貧しさって何だろう?と、考えさせられました。
地雷博物館にて。今も地方には本物の看板が立っているのですね。
街角。結構大きな通りです。
どこかの建物に飾る仏像の顔。ホテル建設ラッシュらしいです。
クメールご飯。椰子の実鍋とか豚肉と空芯菜炒め。
カンボジアは今、各国の支援の元に復興をしている最中なのだそうです。きっとこれから発展してゆくのでしょう。
それが良いのか悪いのか、私には判断できないけれど、たくさんの子ども達が将来に夢をもてる国になればいいなあと……それだけを願います。

かつては豊かだった国。これから豊かになるかも知れない国。だから『今は』何もない……それがカンボジアの印象でした。